医師の求人が多い時期、転職に最適な時期
医師の求人は年間を通して一定数の求人が市場に出回っています。
しかし、時期によっては求人が大幅に増えたり、反対に少なくなることもあります。しかも、実はどの医療機関も求人を出す時期は大きく変わりません。
そのため、求人が増える時期というのは、良い求人が見つけやすく、転職活動を進めるうえでも非常に有効な時期でもあるのです。
求人が最も多いのが12〜2月(4月勤務開始)
最も多いのが、4月から新しい職場で勤務する求人。転職をする医師のほぼ半数が4月勤務開始を希望しているといっても過言ではありません。転職エージェントによっては多少の差があるものの、だいたい転職を考える医師の40%〜50%が4月からの勤務を希望して転職活動を始めています。
これは採用側である病院や医療機関にとっても同じでです。4月は年度が始まる月ということもあり、このタイミングに合わせた人事異動が年末の12月から2月にかけて最も多くなります。
特に医局に属している場合や全国展開をしている医療法人の場合、時には県外、しかもかなり遠方への異動辞令が出ることもあります。そうなると、家庭の事情だったり、自分のこれからの医師としての将来、スキルアップを考え、転職を考える医師、つまり退職を考える医師も増えてきます。
また人事異動によって、空くポジションも出てきます。内部からの登用で間に合わない場合は外部から医師を採用することで、4月に向けた組織作りを進めていくことになります。
医療機関が求人を出して、採用するまでにかかる期間は、スムーズに進んでも2〜3か月ほどかかります。採用まで3〜4か月、半年かかるというのも普通にある話です。
4月1日から新体制をスタートさせることを考えると、逆算すれば、採用する医療機関側は遅くとも1月には求人を出しておく必要があります。
しかし1月というのは、年末年始の休み明けで一般企業や求人を扱う転職サイト、転職エージェントの動きもやや鈍くなりがちです。
そのため、年末の11月ごろから求人が先回りで転職市場に出てきやすくなるのです。
年間を通して最も求人が増えるのは11月〜2月にかけて
4月から勤務開始となる求人は、新年度というタイミングの良さだけではありません。
子どもの進学などプライベートな状況を踏まえると、人事等の都合だけでなく家庭やプライベートの面からも4月から新天地で働くことを希望する医師が増えるのも当然のことです。
つまり、医師を採用をしたい医療機関と、転職を考える医師の時期的なニーズが最も一致しやすいのが、4月勤務開始の求人。
採用までの期間を逆算すると、やはり求人も転職を考える医師も、この11月から2月にかけて最も増えるということになるのです。
次に多いのは7月、1月勤務開始
次いで転職を考える医師が増えるのが7月、1月に勤務を開始するタイミング。この時期の転職する医師が転職を考え始める時期が、新年度を迎えた4月以降、そして中間期を過ぎた9月ごろということになります。
ここには、4月の新年度や新年度から半年経った9月に体制が合わないと感じたり、転職をしたものの何かしらの条件や環境、雰囲気が希望と合致しなかったため、再度転職を考えたりする医師が増えたりすることも要因としてあります。
特に4月勤務開始に合わせて前年度中に転職活動を行ったものの、転職活動を始める時期が遅かったり、あまり求人を比較したりエージェントに相談することなく、すぐに転職先を決めてしまった医師に見られる傾向です。
また、こういった短期の離職というのは、採用する側にとっては「採用してもすぐに辞めるのではないか」と不安要素を与えてしまいます。
いくら多くの臨床経験や技術を持っていたとしても、短期の離職が履歴書から見て取れれば、「長く働いてくれるのか」、「定着してくれるのか」と採用する病院や医療機関は不安を持ってしまいます。
特に人手が不足している病院や医療機関、地方の病院・医療機関などは、技術の高さよりも長く定着してくれるかどうかを見ているところもあります。
だからこそ転職した後に後悔することのないよう、転職活動を始めるには十分な準備と活動期間が必要です。
そして採用する医療機関や病院の採用ニーズと転職を考える医師の希望する条件のミスマッチが起こらないように、病院や医療機関の採用背景、求める人物像を把握している転職エージェントを利用することが、後悔しない転職を実現する近道でもあるのです。